Apertureもアップデートが終わり、ひと通り落ち着きました。
という訳で、久しぶりになってしまいましたが、Apertureの講座の続きを行いたいと思います。
今回は、ある意味でApertureの最大のポイントである、写真の閲覧についてです。
なぜ、RAW現像ソフトで閲覧が最大なのか、と言われると疑問に感じる方も多いでしょう。
ApertureはRAW現像ソフトというより、写真の総合編集・管理ソフトであり、写真を見るブラウザと言うスタイルが最も素晴らしいソフトなのです。
実際、iPhotoが写真管理ソフトとしてMacでは良く使われるように、Apertureはそこを踏襲し、管理の良さを追求したアプリだと思います。
それに、写真は編集する楽しみもあれば、最後に行き着くのは鑑賞だと思います。
編集をする前にも、閲覧し、どう補正をするか判断できる材料が揃わなければ意味がありません。
Apertureが管理を一体化しているというのは、鑑賞も一つの編集の要素であり、鑑賞そのものも一元化できる事が強みだと思います。
それは、ある意味、ブラウザを超えて、写真専用のOSをデスクトップ上で動かしてると言えるでしょう。
それでは、閲覧を極めてみましょう。
まずは、左サイドバーがライブラリ表示になっているかを確認します。
左上のインスペクタというアイコンの下にある「ライブラリ」というタブが選ばれていることを確認します。
ライブラリタブ posted by
(C)DeiApertureに写真を取り込むと、お薦め設定だと「プロジェクト」という場所に日付毎のプロジェクトが作られています。
ライブラリ内 posted by
(C)Deiこれは、リネームが後から可能ですので、行った場所等で好きにつけかえても、取り込み設定時に名称を付け替えてもいいでしょう。
プロジェクトをクリックしてみましょう。
そうすると、ウィンドウ右上で現在選ばれているビューアーの設定に応じて写真が表示されます。
ビューアー切り替え posted by
(C)Dei基本的にビューワーは3種類。
1.ブラウザモード
ブラウザモード posted by
(C)Deiそのプロジェクト内の写真をサムネイル形式で一覧するモードです。
写真をザックリ探す事が可能で、写真をダブルクリックすると、「3」項目目のビューアーモードになります。
2.分割表示モード
分割表示 posted by
(C)Deiこのモードでは、ブラウザモードとビューアーモードの中間を取っています。
中央上部に大きく写真を写し、下部にサムネイル化された写真が写ります。
下部の画像をシングルクリックすることで、上部の画像を入れ替え、且つ、写真をダブルクリックすることで、「3」項目目のビューアーモードに切り替わります。
3.ビューアーモード
ビューアー posted by
(C)Dei写真を一枚大きく写すモードです。
編集等ではこの画面で行う方がほとんどのはずです。
広い画面を有効に使う事が可能です。
基本的には、ブラウザモードまたは分割表示モードどちらかが「主」になります。
「主」とはどういう事かと言うと、ブラウザモードも分割表示モードも、表示されている写真をダブルクリックすると、ビューアーモードという一枚を画面一杯に表示したモードになります。
そして、このビューアーモードで表示されている写真をダブルクリックすると、直前にしていたブラウザモードまたは分割表示モードに変わります。
つまり、直前が分割表示だった場合には、写真をダブルクリックすると
分割表示モード→ビューアーモード→分割表示モードとループします。
この場合、表示モードを一度、ブラウザモードにする事でブラウザモードを「主」にできます。
どちらもいいところ・悪いところがありますので、用途に応じて使い分ける形になります、が、もっと単純な方法があります。
キーボードの「V」キーを押すと、ビューアーのモードを順番に切り替えできます。これは結構重要な要素です。
他にも、表示されている写真は、キーボードの矢印キーで簡単に変えられます。
ブラウザモードでざっくりと選び、「V」を押して分割表示でどれを編集するか狙いを定め、更に「V」を押して最終的にどれにするかを選ぶ、という具合に操作すると作業でマウスを使う事が減り、作業効率があがります。
これは、ザックリ探す、慎重に選ぶ、候補を決める、という流れで作業が徐々に絞れて行くので、かなり融通の利く作業ができるとてもいいショートカットです。
忘れないでください。
重要なので、もう一度言います。
「V」を押すとビューアーのモードを順番に切り替える事ができる。では、次です。
最近、デジタル一眼の世界では「等倍鑑賞」という遊び方が隆盛を極めている(?)のですが、価格.comや掲示板では良く、見受けられる単語です。
一般的に写真は、横幅3000〜6000を超える為、ディスプレイ上では縮小されます。
ディスプレイは、最近のトレンドでは横幅は1920未満がほとんどだからです。
等倍鑑賞とは、ディスプレイの1ドットに写真の1ドットを当てはめ、カメラやレンズ、ディスプレイの性能全てをひっくるめて鑑賞する楽しみ方です。
言ってしまえば、ちょっとした手振れすらもバレてしまう為、これはこれで技術が別個にいりますが、完璧に撮れた時の精細さというのは目を見張るものがあります。
そして、この等倍鑑賞は、編集時に細かいところチェックするのにも使いやすい表示方法です。
せっかくなので、これもショートカットで覚えましょう。
「Z」キーです。これを押すと、ブラウザモード以外では、表示される写真が100%拡大状態=等倍表示となります。
通常表示
通常表示 posted by
(C)Dei等倍表示
等倍表示 posted by
(C)Dei等倍は編集にも有利です。
バッチリ撮れているものだと、精細さが見れて等倍は楽しいですが、画面のサイズや解像度によっては表示されるエリアが小さすぎて、逆に面白みが欠ける、という方もいるので、人それぞれですが、よく使われるモードなので覚えておくといいでしょう。
等倍表示をしている場合は、マウスをドラッグすることで拡大された画面をスライドしていくことができます。
加えて、上の画像の右側に黒い100%と書かれた小窓があると思います。
かなり小さいですが、そこにマウスをあてると、表示されている絵のサムネイルが表示され、写っている範囲が表示されます。
等倍表示の小窓 posted by
(C)Deiこの中の写したいところを、クリックまたはドラッグすると、素早く目的のところまで移動できます。
そして、Apertureの編集時にも鑑賞時にも使えるのが、フルスクリーンモードです。
Lion以降のアプリには右上の峰にフルスクリーンボタンが設置されていたりしますが、キーボードの「F」で簡単に切り替え可能です。
等倍+フルスクリーンで作業を行えば、作業エリアが広がる為、編集の作業性は上がるでしょう。
フルスクリーンにすると、左サイドバーが非表示になり、プロジェクトの移動ができなさげですが、ここで新しいショートカットがあります。
「H」を押すことで、ヘッドアップディスプレイ(HUD)がフローティングします。
HUD posted by
(C)DeiAPPLE純正のアプリだとかなりメジャーな機能のHUDは、画面にフローティングする設定画面みたいなもので、必要な情報であったり、使用可能な編集メニューを表示してくれます。
今回の場合は、左サイドバーの代わりを務めてくれます。
これでフルスクリーンのまま、プロジェクトを切り替えたりすることができます。
今はまだ使いませんが、編集をした画像には、バージョンアイコンがつきます。
バージョン posted by
(C)Deiこの右下のアイコンがついている場合には、オリジナルデータ(RAW)から編集を行った場合につきます。
右上の数字は、オリジナル以外の編集済みの画像がいくつかあるかを表示しており、クリックすると濃いグレーの枠内に全てのデータが展開されます。
この状態で閲覧が可能になります。
上の画像はすでに展開した後です。
この展開した画像をドラッグして一番右側においた画像が、展開していない時のがプレビュー上に表示されるようになります。
複数の編集を試しておきたい場合には便利でしょう。
そして、オリジナルを見たい場合には、分割表示またはビューアーモードで「M」キーを押します。
多分、一昔目、オリジナルデータは、マスターという名前でしたので、Masterの略だと思いますが。
一度押す事でマスターファイルを、もう一度押すと、バージョンの最上面にあるあるものがプレビューされます。
今回の鑑賞用では、ショートカットの使い方が一番大きいと思います。
最後にもう一度まとめると
・「V」でビューアーを順番に切り替える(View)
・「Z」で等倍鑑賞(Zoom)
・「F」でフルスクリーンモードに(Full Screen)
・「H」でヘッドマウンドディスプレイ(HUD表示)
・「M」でオリジナル表示(旧Master)
他にもルーペ等の機能もありますが、これは編集時の方が使い勝手がいいでしょう。
別の機会に回したいと思います。
写真の結論的な醍醐味は見る事です。
それを管理する事と編集を同時に結び付けられるというのは利便性が高いものであり、Apertureの優秀な点だと思います。
詳細な編集であったり、本当の意味での加工となるとPhotoshop等の方が上な機能が多いでしょう。
変形だったりと飛び道具的なモノであれば、ですが。
写真1枚の完成度を上げるという部分ではApertureも高い水準を持っていますし、何より管理という部分で強みがあると言えるでしょう。
それでは、次回は編集画面の説明から入りたいと思います。
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