2013年01月11日

0からはじめるGarageBand 第10回-ギターの打ち込みあれこれ-

今回はギターの打ち込み講座になります。


前回、何度も言いましたが、「ギターであってギターではない楽器だと思った方が良い」という事を念頭におきつつ、それでも、ギターの代替えとなる打ち込みをしていきたいと思います。



まず単音は説明はいらないと思います。

ベースでも説明した通り、ギターの最も低音はC1の上にあるミです。

E1基準
E1基準 posted by (C)Dei



後はピアノの時やベースの時同様、自由に打ち込んでみてください。


で、全般で言える事なのですが、ギターとして確実に物足りなくなります。

これは一重にノイズ成分の不足だったり演奏法的な滑らかさが影響していたりします。

しかし、ノイズであれば、ノイズを生ギターから個別に録音したり、滑らかさを出すとなれば・・・と、難易度が高いのです。

なので、これはあくまでギターであってギターではない楽器だと割りきりましょう。

どうしても、という方は自分でギターを弾くなり、ちゃんとした音源を買う事をまず、お薦めします。



とりあえず、単音の打ち込みは特に言う事はありませんが、単音と似た形式で「アルペジオ」というのがあります。

これは、ギターを弾いた事がある人なら基本技として知っているとは思いますが、説明します。


今まで、ピアノだったりベースだったりと、基本的に同時に弾くか一つの音が終わったら次の音、という風にチップを配置していたはずです。

そうではなく、本物のギターで言えば、コードを押さえたまま一音づつ弾く、という弾き方をアルペジオと言います。


軽く打ち込んでみます。


コードはドの音になります。



こちらが単音です。


単音
単音 posted by (C)Dei








こちらがアルペジオ。

アルペジオ
アルペジオ posted by (C)Dei







基本は1小節の間コード内の音を伸ばしっぱなしにする事になります。

もちろん、あくまで基本です。


響きの違いがご理解頂けたでしょうか?

注意点を上げると、ギターの音がディストーションやアンプで歪みすぎていると、音の響きが悪く、綺麗に聞こえません、そういう部分も踏まえてエフェクトは調整しないとなりません。





では、次です。


コードの入力です。


実際は、最初のピアノの項目でもコードは入力しました。


大きく違うのは、ギターは6弦有り、抑え方でドミソという順番じゃない場合が多々あるという事です。


完全にギターを再現する必要はありませんが、再現率にこだわる場合には覚えた方がいいでしょう。



ドのコード(Cメジャー)ならC2からスタートし、「ドミソドミ」(最後はC3のミ)となるようにしたり、ソのコード(Gメジャー)ならC1からソシレソシソと並びます。

他にもポジションによって更に違ったりしますので、コードパターン10万と言われている全てを覚えるのは厄介かと思います。

ここでは説明しませんが、オープンコードとFポジション、Bポジションという形式の3種類を覚えると融通が利くようになったりします。

その内、Tipsあたりでやりたいと思います。


そして、コードの最大の問題は「コードを弾くときには時間差がある」という事です。

前回にも軽く触れましたが、ギターは弦を上から、又は下から順番に弾くことになります。

同時に鳴らそうとしても、弦は上下に配置されているので、全く同時になる事はありえません。


これを再現するのは簡単です。

チップをずらせばいいので。


Cメジャーコードズレ
Cメジャーコードズレ posted by (C)Dei

画面上で若干ズレているのがわかるでしょうか?


が、GarageBandでは不可能です。

理由は、64分音符までしか打ち込めないからです。


64分音符程度ではズレを表現できません。

それを回避する手段として、曲そのものを倍速にする事です。

120テンポなら240テンポにするのです。


テンポ倍
テンポ倍 posted by (C)Dei




それでいて、4分音符で打つモノおは2分音符と、倍の長さにすれば曲そのものは120で作っても240で作っても一緒です。

そして、64分音符は実質、128分音符になります。

これならギリギリ再現できます。

しかししかし、これでもダメな場合があります。



なぜなら、GarageBandは240テンポまでしか製作できないからです。


120テンポより早い曲で再現するとなると、不可能という事になります。


上位のLogic等ではできるのですが、簡易版のGarageBandでは不可能です。

これは、ちゃんとした音源を買うか、Logicを購入するしかありません。


ということで、結局のところ、コードもピアノと同じようにベタ打ちし、可能ならギターのコードを抑えた時と同じ音がなるように小細工するしかありません。

コードベタ打ち
コードベタ打ち posted by (C)Dei


ベタ打ち




ズラしたモノ




どうしても、となれば一部だけズラすなどすると多少マシになるかもしれません。


あくまで、「ギターであってギターではない楽器」という事で納得した方が楽だと思います。





最後にパワーコードに行きます。


パワーコードとは、3度の音を抜いたモノです。

そして、もうひとつ、独特の演奏としてブリッジミュートというのがあります。

実際は、コードでも単音でも使う場合があるのですが、パワーコードの方がよく使われるのでこちらで記載します。

コードで応用してみてもいいですね。



それでは、まず第一ステップとしてパワーコードを入力してみます。


ですが、まず、ギターは歪ませておいた方がカッコイイと思います。

前回のエフェクターの項目を確認しつつ、歪ませておいてください。





それでは、まずCのパワーコードをおいてみます。




パワーコード1
パワーコード1 posted by (C)Dei


C2のド、更に上にあるソに長さ8分音符で配置してください。



グリッドの変え方等はほぼ毎回やっていると思うので割愛します。




後は、コピーアンドペーストをしてコードが変わる半小節部分までコピーしていきましょう。



次はソのコードですね、ソのコードはC2のソC3のレになります。
実際、逆にC1のソ、C2のレにしてもいいですね、ここらのチョイスは最初はセンスでいいでしょう。


選ぶときに悩む用であれば、あまり飛び過ぎない近い方を選んだ方が無難かもしれません。



パワーコード2
パワーコード2 posted by (C)Dei

という具合に、ファのコードならC2のファ、C3のドという具合にピアノやベースの方を確認しながらコピー等を駆使しつつ配置してみてください。


そして、配置したら、ベロシティは全部100くらいにしてみてください。

これでパワーコードはOKです。






聴きやすいように音量を大きめにしていますが、こんな感じになったはずです。

大分ロックな雰囲気がでているのではないでしょうか?



しかし、これだけでは味気がありません。

前述した「ブリッジミュート」というのを試してみます。


まず、ブリッジミュートについてですが、ブリッジミュートはギターを弾くときに、ピックを持っている右手で弦が貼ってある根本に触れて弦を振動させずに短く切るようにする奏法です。

こうすることで、音の歯切れがよくなり、リズムが際立つようになります。


わからない方はYoutube等でブリッジミュートで調べるとワンサカでてきますので、一度聞いてみるといいでしょう。

※なるべく当コンテンツでは他の方の著作物等を掲載するのを控えています、お手数ですが皆様で御検索くださいますようお願いします。



それでは、試してみましょう。

まず、ブリッジミュートを再現するのは手動です。

有料のギター音源では簡単に再現できたりするのですが、有料の音源でもこの手も結構使えます、味付けに使えるので覚えて損はありません。

いくつかやり方がありますが、一番簡単な方法でいきます。


まずはコードが変わった最初以外のベロシティを50くらいにしてみましょう。

コードの頭は100のままです。

ブリッジミュート1
ブリッジミュート1 posted by (C)Dei




次に、グリッドを定規マークから32分音符にしてください。


次に、先程の頭以外全てを32分音符1個分短くしてください。

チップの末尾をドラッグして1メモリ分小さくすればOKです。

ブリッジミュート2
ブリッジミュート2 posted by (C)Dei




複数選択で一気に変えられますので、Shiftキーを押しながら全部一気に選択して一気に変える事もできますので、試してみてください。

では、再生してみます。





音作りをちゃんとしてないので違和感はあるかもしれませんが、ロックっぽさはかなりでてきたと思います。

ある程度音作りをしっかりすればもう少しまともになると思います。


これがパワーコードをブリッジミュートです。

音をもっと再現したい場合には、別トラックにミュートを作ってミュ−ト用の音作りをする方が更に再現率を上げれると思います。

エフェクトの調整等もいじったり、64分音符にして短くする成分を変えたり、ベロシティも色々調整して自分好みの音を探してみましょう。


細かい作業にもなりかねないので、今回では取り扱いません。



アレンジパターンとして、強拍を増やしたり変えてみるとこんな感じなのも作れます。






もう少し音作りしっかりすれば聞きやすかったと思いますが、こういう細かい作業が大きく差になってくるはずです。

歌メロやドラム等に合わせて強拍を変えると一段と曲が冴えるはずです。


このミュートをコードをジャカジャカと鳴らす中に割りこませれば、リズムが映えますので、興味がある人は試してみてもいいでしょう。


後はこの単音、アルペジオ、コード、パワーコード等を組み合わせて行けばギターのフレーズも作れると思います。

音楽雑誌等に楽譜等もありますので、勉強ついでにそれを打ち込んでみてもいいかもしれませんね。


それでは、これでギターの基本的な打ち込みは終わりました。



今までの流れで、トラックを作る事、リージョンを作る事、トラックに楽器を配置したりエフェクトをつけたり、チップの打ち込みもバッチリで、ギターの小技も覚えました。


これで曲を作る、という事はできてしまうはずです。


操作的な意味では。



曲を作る為には、簡単な音楽理論だったり感覚を養う事が必要になります。

この講座ではあくまで、0からはじめる為に操作に重点を起きつつ、後々必要になる知識を一部かいつまんだだけです。


それでは、次回は音量調整の仕方と曲の書き出しの仕方になります。

posted by DaysDei at 16:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | DTM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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