2013年01月09日

0からはじめるGarageBand 第9回-ギターの設定とエフェクター-

長らく放置してしまいましたが、予定分も残り少しとなりましたので、なんとか基本講座を終わらせたいと思います。

バンドの花形とも言われるギターですが、先に一言言わせてもらうと、打ち込みのギターはギターであってギターではない別の楽器と思って作業した方がいいでしょう。

なぜかと言うと、ギターという楽器はとにかく雑音が多く、意図していない音が多量に含まれていたり、演奏方法の幅が広かったり、複数の音を同時に弾く楽器である為、胴鳴りや共振等で再現が難しいのです。

そんな事を言ったらピアノも胴なり共振の再現に必死になっているメーカーさんも多い訳ですが。

ギターはそれ以上に再現率が難しいと思っていいでしょう。


何より、同じ「ド」の音があったとしても、別の弦に同じ高さの「ド」の音が複数存在し、尚且つ、その音の高さは一緒であっても、響きが違います。

それを再現するとなると、音源次第になります。


そのため自分はタ、DTMのギターは、ギターに似た違う楽器だと思って作業しています。

再現を突き詰めようとすると泥沼です。


ここは割り切っていると言うのが実際で、良い音源を別個に買うことがあれば、再現率はグンと跳ね上がると思います。


さて、それでは、ギターの簡単な演奏方法と、それに伴う打ち込みの仕方を簡単に案内したいと思います。



○単音

普通に打ち込んでください。注意が、スライドやハンマリング・プリング等の細かい演奏技術の再現は結構骨です。

演奏方法の意味がわからない方もいらっしゃると思いますが、この手の操作は別記事で説明した方が良いかと思います。

なので、今回は、ピアノやベースのようにチップを自由に置くことで再現可能という事にしておきます。


単音は主に、ギター・ソロやリード、イントロ、ギターのフィルインに使われることが多いです。

これは今までのピアノや前回のベースと一緒ですね。




○コード弾き

コード弾きですが、これは説明が厄介です。

実際、単音以上に再現が難しいと言えます。

何が難しいかと言うと、ピッキングという演奏方法の性質と、それを複数の弦で同時に、というのが難しいのです。

これも別の項目で説明したいと思いますが、まず、ピッキングの軌道というのは直線ではありません。

手のひらや腕を中心とした円の軌道を描きます。

そして、数ミリsecほど各弦が鳴るのには時間差があります。

これがギターのコード弾きには重要であり、そして、この微調整こそ、ギターのコード弾きのノリというものに影響を及ぼします。


そして、曲のテンポによっては「ガレージバンドでは不可能な設定」が必要になります。

テンポが早すぎれば音がなる誤差が入力出来ないということです。



ギターのコード弾きの基本は、実際に押さえている音そのままをチップに打ち込むのがまず、基本となります。

そして、最大の注意が、Cのコードであれば、「ドミソ」ですが、ピアノロールに「ドミソ」を置いてもダメです。

フルコードであれば、最大6音まで同時に出るギターですし、フレットの位置からして、綺麗にならばないことも多いのです。

一般的なドのコードであれば、C2からスターとし、「ドミソドミ」という5音の並びになります。

ファのコードだと、C1の上にある「ファ ド ファ ラドファ」というなんとも複雑怪奇な並びになります。

逆に、コレ以外の並びをするとなると、ギターという楽器を考えると、「おかしい」のです。


コードの再現も難しいことこの上ありませんが、基本は、ピアノの伴奏のようにコードを積み上げて見るといいでしょう。

ここらも「ギターであって別の楽器」という認識でやると気が楽だと思います。



○パワーコード等簡略コード

自分の中で、DTMのギターというのは、パワコード専門楽器だと思っています。


本物に比べたらノイズ量等に違いがある為、全く別の音になりやすいですが、それでも、パワーコードのような2〜3音楽器はやりやすいと思います。

普通、コードは根音、3度、5度の3個の音を鳴らします。

しかし、この中から、コードの響きを決めてしまう3度を取っ払います。

ドミソで言うと、ミを取り払い、ドソだけを鳴らす事になります。


こうする事で、曲全体のイメージをギターが持って行きすぎず、勢いのあるフレーズに仕上げやすくなります。

それと、複数の楽器が寄り集まるので、あまり音が多すぎると、今度は音が溢れすぎてしまったりぼやけたりするのを防いでいたりもします。




ということで、基本はパワーコードという事で、パワーコードなるものを詳しく解説してみます。


まず、パワーコードというのは、前述の通り、コードから3度の音を抜いたモノ、となります。

ドレミファソラシドと並んでいて、ドのコード(Cメジャー)を使う場合、1度がド、2度がレ、3度がミ、4度がファ、5度がソとなります。

ドのコードはドミソなので1度、3度、5度の3個でできている訳です。

これから3度を取り払う事でパワーコードは完成します。


3度の音は音の暗い明るいを決定する部分です。

メジャーコードとマイナーコードの2種類を分けるのはこの3度のみとなっています。

パワーコードは、メジャーコードであってもマイナーコードであっても単純に真ん中の音であり、それを抜く事だと思って構いません。


そうなることで、音の響きが明快になって、ギターがリズム的でありつつも音階的な音色になるのがパワーコードです。



ということで、今回からパワーコードと・・と行きたいところですが、その前にエフェクターなるものを使ってみましょう。

ギターの打ち込み自体は次回にします。




まず、いつもの通りにトラックを作成します。

トラックの作成はもう慣れた頃でしょうか?


左下にある「+」ボタンかメニューバーのトラックから新規トラックです。


新規トラックボタン
新規トラックボタン posted by (C)Dei


トラックテンプレート
トラックテンプレート posted by (C)Dei



注意点は、トラックを作る際に「ギター」という項目がありますが、これは実際にギターを演奏して録音したい人向けの項目です。

当講座では「打ち込みだけで作る」事を主眼にしていますので、今回はスルーします。



それでは、トラックができたでしょうか?

そうしたら、ギターを割り当てます。


音源ギター
音源ギター posted by (C)Dei

右側のソフトウェア音源 ブラウズから、Guitars → CleanElectricと選択します。


これでギターが使えるようになります。

鍵盤を使っている人はちょっと弾いてみてください。

あまりロックではありませんね。

なので、ここでちょっとエフェクターなるモノを使ってみましょう。


エフェクターは楽器の音色を変える機械です。

ギターらしいあの音もこの音もエフェクター、後はアンプというモノで作ります。



それでは、エフェクターを使ってみましょう。



ブラウズから編集
ブラウズから編集 posted by (C)Dei

今作ったトラックを選んだ状態で右側のギターアイコンの下にある、先程まで「ブラウズ」となっていたタブを「編集」に変えます。


ちょっと余談ですが、右側は選択しているトラックの状態を変更する画面です。

最初、ブラウズになっていたのは、「トラック全体の音源の変更メニュー」的な意味合いになっています。

これをいじると、音源そのものが変わります。

ギターやベース、ピアノ、シンセサイザー等です。


さて、そしてですが編集というのは、その選んだ音源に対して調整を加える画面とでも言いましょうか。

この画面にてエフェクターをかけたり微調整を行ったりできるようになります。

もちろん、これはギターだけに限らず、ベースであってもシンセサイザーであっても可能です。


さて、それでは続きです。


今、この編集タブには「サウンドジェネレーター」「エフェクト」という2種類の項目と、マスターエコー等いくつかの小さい項目が出ていると思います。

一番上のサウンドジェネレーターはほぼ、先程のブラウズと同じ意味合いだと思ってください、基本いじりません。


次のエフェクトというのが今回の主役です。

多分ですが、初期状態だと、コンプレッサーというのが表示されていると思います。

これが今、このトラックにかけられているエフェクター・・ではなく、これは準備されているだけで駆動していません。


今、このコンプレッサーは用意されていますが、機能がOFFになっています。

わかりにくいので、まずディストーションを配置してみましょう。
そうすればすんなりとわかると思います。



それでは、まずはコンプレッサーの下の薄く灰色になっている枠があります。そこをクリックしましょう。


エフェクト枠
エフェクト枠 posted by (C)Dei



そうすると、黒い背景で一覧が出てくるはずです。


エフェクター一覧
エフェクター一覧 posted by (C)Dei




これがエフェクターです。


この黒い枠の中から、「ディストーション」というのを探してみてください。


そうすると、ディストーションが配置されます。

そしてギターの音が変わったはずです。


ついでに、すぐ下の空白に「アンプシュミレーション」というのを入れておいてください。

大体、これで準備ができました。



エフェクトONOFF
エフェクトONOFF posted by (C)Dei


確認ついでになりますが、ディストーションやアンプシュミレーションの項目の横に緑色のマークが出ていると思います。

これがONになっている状態です。

コンプレッサーは緑色のマークがでていませんね?このマークの部分をクリックすることでエフェクトのON/OFFを切り替えれます。

不要だと感じたらクリックしてオフにしてみてください。


それでは、次にエフェクトの調整の仕方です。



エフェクト調整
エフェクト調整 posted by (C)Dei

青で囲った部分をクリックすると、エフェクターの設定をAPPLEさんで調整したプリセットが一覧されます。
これを変える事で簡単に調整済みの音が使えます。


しかし、慣れてくれば微調整もしたくなるでしょう。

そうしたくなったら、今度は先程の画像の赤丸で囲ったアイコンをクリックしてみてください。


小さいこのようなウィンドウが出ると思います。

エフェクト編集画面
エフェクト編集画面 posted by (C)Dei

この画面が今選んだエフェクターで調整できるパラメーターになります。

このスライドバーをいじると音が変わります。


実際、エフェクターもかなりの種類がありますし、曲調や他の楽器の音色によって調整はまちまちになります。

なので、折角なので、アンプシュミレーションやディストーションの項目を使って遊んでみてください。

慣れたら他のエフェクター等もいじってみるといいと思います。


打ち込みまで長くなってしまいましたが、次回、打ち込みを軽くやって基本的な講座を終了します。


実際、ギターの打ち込みをやらなくて、曲を作るという意味ではもう、ガレージバンドの操作の大体ができてしまうと思います。


一応、基本としてギターの打ち込みを次回に行い、最後に自分でキラキラ星を軽く編曲して終わらせたいと思います。


それ以降は、Tipsであったり、補足知識等をチラッちらとやってみたり、ステップアップ用にLogicについて語れれば、と思います。



それでは、また次回もよろしくお願いします。
タグ:GarageBand DTM Mac
posted by DaysDei at 07:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | DTM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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