タイトルはそのまま「王妃の離婚」です。
昔、直木賞だったか、話題になりました。
史実を元にした小説で、離婚をテーマにした小説なのですが、これが面白いのです。
概要を言えば、舞台は中世フランス、実在の人物であるルイ12世とその妻ジャンヌの離婚劇(史実)が舞台になっています。
ルイ12世は妻の容姿と愛人がいることから離婚を画策します。
実際、ルイ12世はフランス王家の分家でしかないオルレアン侯であり、妻であるジャンヌが本家のフランス国王家の娘でした。
ジャンヌの父、ルイ11世は若くしてなくなり、男の跡取りがいなかった為、娘の婿であるオルレアン侯が王位につくわけですが、在位順序も考えればオルレアン侯ではないのです。
あくまで、王の娘の婿だから王位についたと言えます。
それでも、ルイ12世は王位についた途端、政略結婚や子供ができない事を理由に婚姻の無効を主張し、裁判を行うのです。
王という権力や資力前に教会も共謀、弁護士団はまるっきりやる気もない状態で王妃は窮地に立たされます。
王家に恨みのある弁護士であるフランソワは偶然という必然の中、その裁判を傍聴し、一人戦うジャンヌに思うところがあり、弁護をする事になり、一つ一つと不利だった裁判をひっくり返していく、というストーリーです。
離婚というテーマで重苦しさを感じるかもしれませんが、痛快なヒーローモノとしても見れます。
そして、それだけではなく、男女の愛情という部分でもいくつかの視点で見直せる良い作品なのではないでしょうか。
そして、中古であればAmazonで1円から購入できまs
中世フランスの独特の制度等も、日本人の作家佐藤賢一先生の名作だと思います。
長すぎず、3〜4時間、じっくり読む人でも休日の半分も使えば読めてしまうのではないでしょうか。
ついでに、佐藤賢一先生の「女信長」は今年テレビドラマ化されるらしく、名前を聞いてあ、王妃の離婚の人か、と思い出してご紹介したいと思いました。
ちなみに、「女信長」は信長は実は女だったのでは?という仮定の上のフィクション作品です。
斎藤道三が石田純一ってどうなんでしょうね?
まぁ、戦国エンターテイメント的になるのか、真面目にやっていくのか楽しみではありますね。
それでは、珍しく書籍紹介でした。