溺死体の事を土左衛門と言いますね。
水の中で亡くなったのにも関わらずなぜ「土」左衛門なのでしょうか?
この土左衛門という俗称は江戸時代発祥の言葉です。
あくる日、川で溺死体が揚がり、多数の見物人がでました。
お気の毒と合掌する人もいたことでしょう。
しかし、中には空気の読めない方がいるわけです。
見物人の一人が悪ふざけで「仏さん、土左衛門そっくりだぜぇ!wwwwww」
と、草を生やした事でしょう。
そう、実は水死体が「土左衛門」という人物に似ていたのです。
当時、大相撲はやはり、大きなスポーツとして人気のある競技でした。
もちろん、力士は今も昔も顔を覚えておいている人も多い訳ですが、けして、その水死体の顔が似ていた訳ではありません。
似ていたのはその「体質」です。
あえて言い直しますが、「体型」ではなく、「体質」だったようです。
そっくりと言われた土左衛門、四股名は「成瀬川土左衛門」という相撲取でした。
幕内力士であり、幕内とは現在で言えば、大相撲リーグ42強にノミネート、当時のルールはわかりませんが、大きく差はないと思います。
けして、笑われるような強さの力士ではありませんでしたが、他の力士とまた違った体質を持っていたのです。
それが「ブヨブヨの体型」です。
力士が太っていても筋肉質で、ぴっちりとした体質に見えるのに対して、成瀬川土左衛門は、ババロアのような、水餅のような、たれぱんだだったのです。
さて、その溺死体は土左衛門とそっくりのブヨブヨタレタレの太った人だったのでしょうか?
違います。
溺死体は浸透圧等の関係で体がふやけます。
ダレダレになったゴムのような体になってしまうのです。
その状態で、1日以上経てば腐敗ガスが発生しはじめます。
当然、人間の体は水分が多いですし、皮膚もあって、気密性がある程度あります。
つまり、体が膨らむのです。
膨らんで太ったようになって、その上、皮膚はでろでろのババロア。
その姿がまるで成瀬川土左衛門のように見えたのでしょう。
本当に似ていたのでしょう、現代にまで土左衛門の呼び名が残っているということは、余程話題になったのでしょう。
さて、その成瀬川土左衛門。
通常、四股名は引き継がれて行くものですが、ここまで流行ってしまった為、演技が悪かったのか、現在では使っている力士はいません。
もし、復活するようであれば、300年続く名前を残す力士になるかもしれませんね。
さて、当然なのですが、溺死は事故死も多いですが、自殺の方法としてもポピュラーな手法と思われています。
まず、自分の命を投げ出す行為そのものは許せるものではありません。
いかなる理由があっても是非とももがいて生きてもらいたいものです。
が、脅しとして入水自殺をした場合のお話をします。
そして、ツッコミが怖いので、「入水」という単語には、「水に入って自殺をする」という意味があるので、「入水自殺」と言ってしまうと、「頭痛が痛い」と似た意味になってしまいますのでご注意ください。
まず、溺死時は苦しいです。
意識が失われるまで、1分〜5分くらいあり、首吊りに比べて即死性が弱いです。
そして、上手く自殺できたとしても、土左衛門のように水ぶくれてブヨブヨで、尚且つ、水死体は人目につきやすく、晒し者になります。
ブヨブヨになったあなたが人の前に晒されてしまうのです。
もし、晒されないようにしたいのであれば、20kg以上、できれば50kg以上のオモリを仕込んで水に入ってみましょう。
20kg程度では溜まったガスの浮力で浮いてきます。
もちろん、50kを持って入水しようとするのも一苦労です。括りつける場所も重要です。
手足程度では腐食した部分が千切れ落ちて浮いてくるでしょう。
結構な確率で自力で入水を図れば、醜く変わり果てたあなたが人目につきます。
変わり果てた姿、とは言いますが、入水は家族すら見分けがつかないほど変わり果てます。
その姿は巨人のようだ、とも言われています。
警察の手間も大変です。
所有物等を調べて身元の確認も水中という環境から大事になります。
大迷惑ですね。
入水後、水中でついた傷は水によって膨張し、腐乱やバクテリア、魚類に侵食され、死亡原因の判明が困難になります。
判断するのも大変ですし、下手をすればあらぬ疑いがあなたの大事な人達にかかる場合もありえます。
脅し文句はいくらでもありますが、何より、命を大切にしてそういう考えに至らないように、至ってしまった場合、思いとどまれるようにし、できればそういう人を思いとどまらせてあげられればと思います。
んー、ちょっと怖い話になってしまいました。
気分を害した方もいらっしゃるかもしれません、どうぞご容赦ください。