今回は、それにアクセントになるシンバルとフィルインを学びたいと思います。
シンバルというのは「ジャーーン」と鳴る金属の板で、クラシックだと2枚、ロック等のドラムセットには1枚の板がぶら下がっているものを指します。
このシンバルは、最もアクセントを付けたい場合や、その叩いた後の残響時間の長さを生かしたい場合に使われます。
しかし、基本はアクセントです。
では、早速アクセントをつけてみましょう。
アクセントを付ける位置で最も多いのは、小節の最初です。
ここは伴奏の切り替わりでもある為、アクセントがつけやすいポイントです。
では、早速チップを配置してみましょう。
クラッシュシンバルはC2の上にあるド#です。
さて、ここでですが、一つの基本ルールがあります。
「ハイハットとシンバルは原則、同時に打たれる事はない」というルールです。
これはあくまで原則的なものなので、DTMでは無視される方もいるかもしれません。
実際のドラムでも、同時に叩くのが厳禁という訳ではありません。
まず、これの理由ですが、実は、ハイハットとスネアは立体的に組まれています。

ドラムの基本的な手の位置 posted by (C)Dei
ハイハットより下の位置にスネアがあり、基本的なスタイルとして、ハイハットは右手で叩き、左手でスネアは叩かれます。
そして、シンバルはハイハットの上に位置しています。
絵心がないせいか、とても見づらいですが、この状態でハイハットとシンバルを同時に打とうとすると、スネアを打つ予定の左手で打つ事になります。
もちろん、その瞬間だけハイハットを左手で叩いてもいいのですが、スネアを打つために構えていると、ハイハットの下から叩き上げてしまうなど、ぶつかりやすくなります。
そして、上体がズレる為、バランスも悪くなります。
更に言えば、シンバルは音の輪郭がぼやけたアクセントであるのに、ハイハットが鳴ると音が締まりすぎてしまう場合もあります。
そういう事から、右手でシンバルを打ち、ハイハットは同時には打たれない事が多いのです。
それを踏まえ、新たにチップを置くのではなく、元々あったハイハットのチップを移動させてみましょう。

シンバルの位置に移動 posted by (C)Dei
こうなりました。
自分では少しアクセントが90では弱いと思うので、110〜120ほどにしてみました。
クラッシュは大体、これくらいにする方が多いでしょう。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
このまま再生すると、前回のループ分も全部変わり、すべての小節頭にクラッシュシンバルが鳴るようになると思います。
しかし、これだとちょっとシンバルが多すぎるだろうと思います。
思い切ってここはループをやめ、すべて手打ちにしたいと思います。
では、そのための準備として、まず、ループをなくします。
ちょっと面倒ですが、シンバルを置く前の状態に戻します。

元のハイハットへ posted by (C)Dei
「Coomandキー」+Zを数回押し、チップをハイハットがあった位置まで戻してみてください。
戻しすぎた場合には、「Coomandキー」+「Shiftキー」+Zで取り消しを取り消せます。
「Commadキー」+Zでないと、ベロシティが変わったままなので、手動でやってしまった方は、ベロシティもハイハットにそろえておいてください。
そうしたら、一度、ループをなくします。
なくし方は、ループを作ったのと同じように、リージョンの右上を左側にドラッグすると短くなり、1小節目のところまでドラッグすればループ部分はすべてなくなるはずです。
では、この状態で今度はリージョンを伸ばします。
リージョンの伸ばし方は以前やっているとは思いますが、復習として、ループとは違い、リージョンの右下をドラッグします。

リージョンを伸ばす posted by (C)Dei
以前使用した画像ですが、忘れた方は参考にしてください。
これをピアノ側と同じ4小節分に伸ばしておきます。

ドラムリージョン伸ばし posted by (C)Dei
伸ばしたら、今度は新しく作った空白の部分にチップをコピーしていきましょう。
シンバルの配置を取り消したのはこの為です。
取り消さずにコピーしたら、シンバルがある状態でコピーされてしまうため、1個1個、全ての小節のシンバルをハイハットに変更しなければならなくなってしまうからです。
では、コピーしましょう。
まず、現在あるチップをすべてドラッグして選択します。
「Commandキー」+C を押してコピーの準備をします。
その後、再生バーを2小節目の頭に移動させます。
移動の仕方は以前説明しましたが、ピアノロールの上にある目盛りをクリックするのが一番早いと思います。
適切に移動できたら貼り付けます。
「Commandキー」+V ですね。
そうしたら、4小節ありますので、次は今コピーしたものも含め、今あるすべてのチップをドラッグで選択し「Commandキー」+C、今度は3小節目の頭で「Commandキー」+Vで4小節すべてに配置できたと思います。
そうしたら、一番最初にある1個だけをシンバルにして、ベロシティも最初と同じで110〜120程度にしてみましょう。
シンバルはC2の上にあるド#です。
そうしたら、とりあえずですが、リージョンも同様にコピーしてしまいましょう。
リージョンのコピーも同じように、まず、1〜4小節目にあるドラムリージョンを選び「Commandキー」+C。
そして、トラックでドラムが選ばれている事を確認し、再生バーを5小節目に持っていきます。
後は、「Commandキー」+Vを2回押しましょう。
これで再生すれば、曲調が変わるポイントポイントでシンバルが鳴ったはずです。

ドラムコピペ結果 posted by (C)Dei

ドラムリージョンコピペ結果 posted by (C)Dei
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
これがシンバルを入れる基本になります。
若干、シンバルの響きはいいのですが、音量が大きい気がしますが、ドラムはトラックに数パーツづつにして音量を個別調整したりもするので、音の鳴りでベロシティは選ぶことが自分は多いです。
次にフィルインの説明です。
フィルインですが、「おかず」等とも言われている、ドラムの人間では一番特徴の出るフレーズの事です。
そして、このフィルインの多くは曲調の変化毎に挿入されます。
フィルインの役割は、曲の変化を繋ぐのが役割です。
つまり、フィルインが入るのは、先程入れたシンバルの手前になります。
しかし、フィルインはかなり感性的な部分を問う場合が多く、演奏の仕方は様々です。
今回は、自分が適当に作ったフレーズをまず打ち込んでみて、そのあとに自由にやってみて欲しいと思っています。
まず、フィルインではよく16分音符を使う事が多いので、目盛りを16分音符にします。
チップのなが差はすでに16分なので、切り替える必要はありません。
目盛りの切り替えはピアノロールの右上にある定規でしたね。

定規アイコン posted by (C)Dei

定規メニュー posted by (C)Dei
では、まずですが、4小節目の3拍目以降を消します。

4小節目3拍目以降を削除 posted by (C)Dei
実際は、チップを移動させてもいいのですが、ベロシティ調整がの方が面倒です。
自分はフィルインもある程度先に作ってしまってからベロシティをいじりますが、割りとフィルインはスネアと同じくらいの音量か、またはそれより若干大きいくらいの音量にする事が多いので、毎回、フィルインは音量調整が必要だったりします。
では、そうしたら、一度、下の絵のように打ち込んでみてください。

4小節目3拍目以降のフィルイン posted by (C)Dei
画像ではもうなっていますが、打ち込んだもののベロシティをバスドラムのみ100でそれ以外を110にしましょう。
バスドラムも110でもいいですが、お好みで動かしてみてもいいでしょう。
さて、どうでしょうか?
再生してみましょう。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
なんとなく、曲調が変わる気分になったでしょうか?
そうしたら、次は後半のフィルインも作りましょう。
後半は同じように8小節目の3拍目からにしてみましょう。
まずは3拍目以降を消します。
そうしたら、同じように打ち込んでみてください。

8小節目3拍目以降のフィルイン posted by (C)Dei
ベロシティの調整も全く同じで、バスドラム100のその他110です。
これで再生してみましょう。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
一応、全体がこちらです。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
どうでしょう?なんとなく、勢いがついた感じがしませんか?
最初のフィルインはどちらかと言うと、減速したような感じを出しました。
後半の方は加速感を出しました。
そして、このフレーズ自体は、思いつきです。
適当です。
もっといいフレーズも存在している事でしょう。
ドラムはかなり自由度の高い楽器です。
皆さんも好きにいじって構いません。
実際に、フィルインには、スネアとタムタムが良く使われます。これらを組み合わせてフィルインが作られます。
連打すると加速感があり、連打速度を落とすと減速感が増します。
減速でもスネアがメインとタムタムを挟む、又はタムタムメインではまた印象も違ってきます。
元々のビートのパターンやフィルインの後の曲調によって合わない場合もありますが、そこは試行錯誤でしょう。
自分は元々ドラムをやっていた時期があるので、自分自身のフィルインのパターンを持っています。
皆さんも色々試してフィルインのパターンを持ってみましょう。
後は、これで色々試した後に好きな楽曲を聴いてみてください。
驚くほどドラムが良く聞こえるはずです。
そこから吸収されるものも多い事でしょう。
他にも、書籍でフィルインのフレーズ集等も販売しています。
そういうのも見て勉強するのもいいですね。
何より、こういう書籍を読んだり勉強したことは、何かに迷ったり躓いた時に力になってくれます。
実際にドラムを叩くのが一番かもしれませんが、ドラムを叩く人間も知識を持たずに最初からなんでもできる人はいません。
コピーから色々学んだり、オリジナルをやるようになれば、色々勉強したりする事も増えるのではないでしょうか。
さて、これでシンバルもタムタムも使いました。
アクセントが大きな基本として曲調が変わる直前が多く、フィルインはその手前に置かれるという事も学びました。
これで、ドラムそのものの打ち込みの基礎は完了です。
色々まだ遊びたいですが、ここで時間ばかり取っても意味がありません、次に行きたいと思います。
次回は竿物と言われるギターやベースの基本を軽くやっておきたいと思います。
これで、基本編は終了になると思います。

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